(写真提供:Photo AC)
総務省が公表した資料「統計からみた我が国の高齢者」によると、2024年の日本の総人口に占める65歳以上の割合は、200の国と地域の中で最も高いそうです。依然として高齢化が進むなか、精神科医・和田秀樹先生によると、「女性はむしろ年を取ってから意欲的になったり、人付き合いが盛んになったりする」とのこと。そこで今回は、78歳で女優や歌手として活躍する中尾ミエさんとの共著『60代から女は好き勝手くらいがちょうどいい』から一部を、お二人の対談形式でお届けします。

朝起きたら必ずお化粧する

中尾:最近心がけていることというわけではないけれども、いちおう、朝起きたら、ちゃんと化粧をするように心がけています。化粧というほどしっかりしたものではないけれども、自分が見てもある程度、みっともなくないようにしていたいと、この頃、思うようになりました。

自分で客観的に見ても、年を取ってきたなと思うことがあるわけです。朝起きて、顔を洗ったときに鏡を見たりしたときにひしひしと感じますよね。自分でもそう思うのだから、他人もそれを見せられたら、あまりいい気分じゃないだろうと。だから、最低限の化粧をちゃんとして身だしなみを整えておくという意識が必要だなと考えるようになりました。

和田:女性に限らず、私たち男性だって、鏡を見るといやになることはたくさんありますよ。自己イメージがいちおうありますしね。私はテレビなんかには滅多に出ませんけれども、こうやってお話ししていても、「老けたおっさんだな」と思われないようにはしていたいなと思います。

中尾:そういう意識をなくしてはいけないなと、最近、とみに思うようになりました。職業柄、化粧はしなきゃいけないのもあるから、洗顔などの手入れは入念にするようにしています。それは酔っ払って帰ろうが、疲れていようが、とりあえず、ひと通りのことはします。だから寝るまでにそれなりの時間がかかりますけども、朝起きたときに、ちゃんとやることをやったんだと思えるようにしたいから。