がんと告知された時の不安、がんと共に⽣きる決意、そしてがんの経験を通して変化した⽣き⽅など、⾔葉だけでは伝えきれない想いを絵画・写真・絵⼿紙で表現する「場」があります。がんサバイバーの方の思いが詰まった作品を紹介します。
お星さまになったお友達との約束
2023年7月。娘の神経芽腫が寛解してもう4年が経った小学3年生の夏休み。やっと海にも川にも行けるようになった。8月の血液検査も異常なし。週末には庭でプールをやる予定だった。でも、画像検査で異常があった・・・再発だ。
過去の記憶が蘇る。「再発すると助からないから、初発で徹底的に闘う。」そうやって辛い治療を乗り越えてきた。本当に大変だった。
今、娘は9歳。最近は自分の病気に関心を持ち、病気について私たちに尋ねることもあった。同じ病気だったお友達が、お星さまになったことも知っている。
治療が必要なことを知った娘は、泣きながら妻に聞いた「ママ、わたし死んじゃうの?あの時お空にいったお友達の分までわたしは生きなきゃいけないのに約束守れなくなっちゃう。まだ死にたくないよ。」
彼女はわかっていた。自分の中で何が起きているのか、このままだとどうなってしまうのかを。だから痛い検査も辛い治療も文句ひとつ言わなかった。