内田恭子さん(写真提供:Voicy)

私たち人間は、1日6万個以上の思考が頭の中に生じると言われています。ですから、瞑想中に頭を空っぽにするとか、思考を消すというのはとても無理なことなのです。

レッスンでよくやるのですが、瞑想を始める前に、「思考が出てきたら手を挙げてみてください」と言うと、大体皆さん、2、3秒ですぐ手を挙げます。それぐらい当たり前のように私たちの頭の中には、「考える」ということが浮かんでくるんですよね。

マインドフルネス瞑想の良いところは、その思考を邪念扱いにはしないところ。もし、瞑想中に思考が浮かんできても、それに流されることなく、今、考え事をしていたなということに気づいて、また再び使っている体の感覚に戻ってくる、ということをやるのです。

瞑想というと、どうしても皆さん、頭を空っぽにしないといけないとか、思考が浮かんできてはダメだと思ってしまう人も多いと思います。

私のクラスでもよく、思考が浮かんできてしまうんですけど、どうすればいいですか、と聞かれるんですけど、それはとても当たり前なことなので、別にどうすることもないんです。

ただ、瞑想中だったら、使っている体の感覚に戻ってきてください、と答えます。