イメージ(写真提供:Photo AC)
身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか?
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている方への質問・疑問に答えてもらうのがこの連載です。第10回目は、「介護とお金の話」です。(構成:野辺五月)

前回「介護や看護に困ったら【おとなの相談室】9」はこちら

実際どのくらいあればお金が足りるのか?

Q:私たちの家族は今のところ、みんな健康で足腰もしっかりしており、まだ介護を考える段階ではありません。ただ最近、友人たちが立て続けに在宅介護を始める状況になっており、ふと「どのくらい」「何がかかるのか?」介護に関わるものを、自分が全く知らないことに気づきました。介護の費用は、老後の資金を考えるうえで外せないものだと分かるものの、実際どのくらいあればお金が足りるのか?在宅介護を選択した場合、一般的に何にどのくらいかかるのか教えてほしいです。

A:一般的に家で介護を始める時には、1ヵ月あたりトータルで8万円がかかるといわれています。(入院する場合は更にお金がかかります)

まずはこの見積もりを基準として覚えておきましょう。

次に公費で使えるものを見ていきます。

そのためにもまず「要介護度」を知っておく必要があります。公費は「要介護度」によって変わることが多いからです。

また、市区町村によっての差はありますが、要介護度によっては、日常で一番使う頻度の高いオムツも支給されるケースもあります。

その他はどうでしょうか。