初めは驚きもあった漬物にもすっかり馴染み…(写真:stock.adobe.com)
気になるニュースや家族のモヤモヤ、日々の生活で感じたさまざまな思いや誰かに聞いてほしい出来事など、読者からの投稿を紹介するWEBオリジナル投稿欄「せきららカフェ」。今回ご紹介するのは、50代の方からの投稿です。年の瀬が近づき、思い出すのは――。

年末に思う伯母の味

今年はどんな味だろう。ジングルベルが聞こえると伯母の漬物を思う。

鰊漬けはほんのりと麹で甘く、大根、生姜、人参、キャベツ等、地の素材は静かに溶けあう。鰊(生ではないハズ)が入っていても、酸味のせいか生臭くなく、噛むと風味が心地よい。

お馴染みの沢庵漬け、胡瓜漬け、他にも漬物を甘辛く胡麻で炒ったものなど、多くのお手造りを待つ人もいる。黒豆もピンと張って堂々と黒く、味を含めた煮物も鯖味噌も貫禄の味だ。

先日は落花生ご飯というものを食べさせてもらった。お初の味は、噛むとやわらかく温かで、落花生の香ばしさが意外な程ご飯に合った。興味が広く、どんどん新しいものに挑戦する90歳を超えた姿は頼もしい。

初めは驚きもあった漬物にもすっかり馴染み大掃除の休憩では、ひと口つまんでリフレッシュ。

そんな私の準備は、母がしていた紅白なますをどっさり作ること。

今年は何かスパイスでスモークの鮭を試してみようかな。鰊漬けの写真を眺めていたら味覚遺産の数々に ふふっとなった。

 


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