「20歳のときに舞台演劇を観て、役者になることを決意しました」(撮影:小林ばく)
舞台『刀剣乱舞』をはじめとするステージを中心に活躍し、カリスマ的な人気を誇る鈴木拡樹さん。13年間走り続けてきた原点には、ある少女からもらった1通のファンレターの存在が──(撮影=小林ばく 取材・文=婦人公論編集部)

こんな幸せな空間がこの世にあるんだ

20歳のときに舞台演劇を観て、役者になることを決意しました。それまで演技経験があったわけではなく、役者という選択肢など考えたこともなかったけれど、生の迫力に圧倒されて、こんな幸せな空間がこの世にあるんだ、と思ってしまった。

家族はもちろんびっくりしていましたが、誰も反対はしませんでしたね。特に父は僕に、「何かやりたいことはないのか」とずっと言い続けてきたので、止めにくかったのだと思います。

「最初は挫折感しかなかった。それでも続けようと前を向いたきっかけは──」