倉本 はぁー。こんなこと言っちゃ悪いけど、無駄じゃないですか? 僕はオペラの芸術性を否定しているのではありません。ただ、オペラって豊かさの塊だという気がするんです。
江原 何やら耳の痛い展開になってきましたけれど……。
倉本 いやいや、オペラにかかる金の10分の1でもいいから、うちの貧乏劇団に回してもらえたら、という話で(笑)。僕は音楽が大好きなんです。
江原 舞台でも歌を効果的に使っておられますよね。
倉本 ええ。車での移動中も音楽をかけています。中島みゆきとか長渕剛とか。僕はハモりができるという特技があって、うまくいくと快感でね。音楽を作った人は偉大だと思うわけです。
原点は動物の鳴き声、あるいは木々のざわめきでしょう。音楽が進化してオペラという芸術が生まれたというところまでは理解しているのですが、オペラってよくわかんないんですよ。セリフでいいじゃないか。なんで歌うのかなって。
江原 そんな身も蓋もないことを言わないでください。(笑)
倉本 ごめんなさい。デリカシーのないことを言ってしまいましたが、どんな表現方法であっても、観た人に大切なことが伝わればいいのだと思ったから、オペラ化に同意したんです。
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2024年2月にめぐろパーシモンホールで上演し、感動のスタンディングオベーションに包まれたオペラ『ニングル』。大好評を博したオンデマンド配信に続き、待望のDVD化が決定。世界初演の特別な公演です
【発売日】 2025年3月10日(月)
【価格】 ¥7,700(税込)※送料500円は別途申し受けます。
【収録内容】 本編+倉本 聰特別インタビュー・コメント
●ご購入方法●
申し込みは物販サイトにて販売いたします。
【日本オペラ振興会 公式shop】より該当商品を選択し、必要事項をご記入の上お申し込みください。
※お申込みの際は、shop@jof.or.jp または @jof.or.jp からのメールが受信できるよう設定のご確認をお願いします。
【公演概要】日本オペラ協会公演「ニングル」<オペラ全2幕>
原作:倉本 聰/作曲:渡辺 俊幸/オペラ脚本:吉田 雄生
総監督:郡 愛子/指揮:田中 祐子/演出:岩田 達・宗勇太・ 須藤 慎吾
才三:海道 弘昭/かつら:佐藤 美枝子/ミクリ:別府 美沙子/スカンポ:中桐 かなえ/
光介:杉尾 真吾/信次:黄木 透/民吉:久保田 真澄/ニングルの長:江原 啓之/
かや :丸尾 有香/信子:佐藤 恵利/
合唱:日本オペラ協会合唱/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
【STAFF】合唱指導:河原 哲也/美術:松生 紘子/衣裳:下斗米 大輔/
照明:大島 祐夫/振付:古賀 豊/舞台監督:伊藤 潤/副指揮:諸遊 耕史、鏑木 蓉馬/
演出助手:三浦 奈綾
収録日:2024年2月10日(土)/会場 めぐろパーシモンホール