歳をとっても元気な女性(写真提供:Photo AC)
「60歳の壁を超えると、女性は元気になり、男性は萎んでいく」。女80歳、もう年だからと自分を抑えるのではなく「あれもしたい、これもしたい」と積極的に生きてみませんか。ベストセラー『80歳の壁』の著者である高齢者専門の精神科医・和田秀樹さんによると、夫や子ども、世間体からやっと自由になれる高齢期こそ、女性の幸せのピーク《幸齢期》だと言います。最新作『女80歳の壁』より、楽しく壁を乗り越える秘訣を紹介します。

年とって/枯れる男と/咲く女

『80歳の壁』が大ヒットし、おかげさまで講演会などに呼んでいただく機会も多くなりました。

先日も大きな会場で講演会があり、なんと3階席まで満員です。みなさんの視線が私に注がれているのを感じ、さすがに緊張しました(笑)。

ほとんどは女性です。8割〜9割くらいでしょうか。なので、やはり会場は華やいでいます。お召し物もカラフルですし、何より元気です。

私の拙いジョークに笑ってくださったり、大きくうなずいてくださったりするので、場が明るくなるのです。

そこで、自然に話にも熱が入るし、余計なことまでしゃべってしまいがちです。女性の多い会場を見て、大いに納得もしました。

「あー、やっぱりこれまで私が本に書いてきたことは正しかったのだ」と。私が指摘してきたのは、次のことです。

60歳の壁を超えると、女性は元気になり、男性は萎んでいく――。

私の講演会だけではありません。歌舞伎や歌手のコンサート会場もそうです。純烈のライブなんて「幸齢女子」の黄色い声が飛び交っているそうですね。

デパートも観光地も、幸齢女子たちの元気な姿が目立ちます。なぜ、幸齢女子たちは元気なのか?その秘密は、意外にも「男性ホルモン」にあるのです。高齢女子に「男性」ホルモン、なぜなのでしょう。