見た目が若い人ほど脳年齢も若い

身体と脳の老化のサインについて紹介してきましたが、老ける人と老けない人の差というのは、具体的にどんなところに現れるのでしょうか。

例えば、精神的な老いは数値では測れませんが、年齢を重ねると、いつまでも見た目が若々しい人と、年齢以上に老けて見える人とのギャップが顕著になります。

同窓会などで同年代の人と一堂に会すると、「あの人は何年経っても変わらないな」という人と、「随分老け込んだな」という人との違いに驚くことでしょう。

「人は見た目ではない」と言いたいところですが、見た目が若い印象の人ほど気持ちも、脳年齢も若い傾向にあるという研究結果があります。

米国の追跡調査(コホート)研究結果によると、見た目年齢の高い人は、疾患リスクが高く、老化速度が速いことがわかりました。

ここでいう見た目は、顔つきや姿勢などから個人の健康状態や老化の度合いを推定したものです。

見た目の老化は、主に環境的要因によって決まると考えられており、健康的な生活習慣の積み重ねが心身の老化に直接関係していることがわかります。

また、韓国の追跡調査研究では、自分の実年齢よりも主観年齢(自分を客観的に見たときの年齢)が若い人は、そうでない人よりも脳の「灰白質(かいはくしつ)」という部分の密度が高い傾向にあることがわかりました。

 

見た目が若い人ほど…(写真提供:Phhoto AC)