誤った見立てで診察されてしまうことも

末梢神経をふだんからあつかっていない整形外科医だと、こうした事実に思い当たらず、誤った見立てで診察してしまうことがあるようです。

じつは、坐骨神経痛を多くとりあつかっている整形外科医でも、足首のゆるみが原因となる坐骨神経痛の存在に気づいていない人が数多くいて、「原因不明の坐骨神経痛」として、治ることのない「治療」を行っている場合があるのです。私の診察室には、そのような患者さんが数多くいらしています。

私も学会で論文を発表したり、一般書を出版したりして、ひとりでも多くの患者さんや医師に、「足首が原因の坐骨神経痛」があることを発信しています。

神経痛は、原因が明らかで治療方法もある病気です。原因不明としてほぼ放置されて、歩行困難になってしまうようなことは避けてほしいと願っています。