厚生労働省の「令和5年 国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の1日の歩数の平均値は男性が6628歩、女性が5659歩で、直近10年間でみると男女ともに減少しているそうです。そのようななか「人生100年時代、健康寿命を延ばすにはいつまでも自分の足で歩けることが一番大切」と話すのは、整形外科医・末梢神経外科医の萩原祐介先生です。そこで今回は、萩原先生の著書『いつまでも自分で歩ける100歳足のつくり方』から、元気に歩き続けるためのポイントの一部をご紹介します。
あらゆる神経痛に共通する特徴
足首のゆるみが原因となって神経がダメージを受ける痛みについて、説明します。
神経の圧迫と、神経の牽引についてです。この2つには、センサーに相当する末梢神経が、押されたり、引っぱられたり、なんらかの原因でダメージを与えられて、その末梢神経の経路に沿って痛みを感じているという共通点があります。このような痛みのことを総称して、「神経痛」といいます。
とくに、坐骨神経という末梢神経に沿って生じる痛みは、「坐骨神経痛」と呼ばれています。
あらゆる神経痛には、ダメージを受けた箇所より末端側にはしびれが生じ、中央側には痛みが生じやすいという共通の特徴があります。