その援助は自分のため?
いくら幸せぐせがBだとしても、必要とされなくなるのは悲しい。求められることが私の幸せだ、と考える方は、Aを選んでしまうのかもしれませんね。しかし、減額しても無理な援助は続きません。前述のように食費や光熱費を削りたくても、これ以上削りようがないという場合もあるのではないでしょうか。
それでも援助したいという方にアドバイスするとすれば、自宅にある不用品を買取業者に売り、資金を作ってはどうかということ。いつか子どもや孫にあげようと思っていた着物やジュエリーが、タンスに眠ってはいませんか。だいたいその手の物は、子どもや孫がもらっても「こんなの趣味じゃない」とかなんとか言われて、喜ばれないことが多いもの。それよりも現金化して、援助費用としてもらったほうが、子どもも孫もありがたいでしょう。
大事にとってあった着物やジュエリーを二束三文で買い叩かれる現実を突きつけられるかもしれませんが、「こんな安物を大事にとっておいたなんて無駄だったわ」と気づくいい機会かもしれません。それをきっかけにどんどん家の中が整理されれば、終活も兼ねることができ一石二鳥です。
ただ、気づいてほしいことがあります。求められるのが幸せだからと、ねだられるままに買い与えるのは、相手のためではありません。子どもに嫌われたくない、孫に慕われたい。それは自分のためにしていること。相手のためを思ってする本来の援助とは違うことを忘れてはいけません。
ましてや、物やお金をあげないと寄ってこない孫との関係は、あまりに悲しすぎます。経済的に余裕がない暮らしで無理を続けるのは、悲愴感が漂うものですよ。せっかくの人生なのですから、もっと自分の生活を優先して、本当の意味で有意義なお金の使い方を考えるときなのかもしれません。