「希望」をテーマに歌詞を書いて歌をつくった

歌もつくられたそうですね。

――被害がひどかった岩手県陸前高田市の海岸に、松の木が一本残ったというので、その松の木の歌をつくって、CDにして陸前高田市に送ったんです。希望ということをテーマにして歌詞を書いて。「がんばれ」ばかりでは疲れてしまいますからね。

 

震災後、アンパンマンの映画もつくられましたが、そこにどんな思いを込められたのですか?

――「復興」をテーマにつくりました。バナナ島という島があって、バナナ祭りをやろうとしていると、異常気象になってしまい、バナナの木が枯れてしまうんです。これは大変なことになったと、バイキンマンもその復興を手伝います。ようするに、いざという時には敵も味方もない。国を守らなくてはいけない。というようなことを、メッセージに入れたつもりなんです。
 

何のために生まれてきたの?』(著:やなせたかし/PHP文庫)