長生き歩きでがんを防ぐ

がんは早期発見が大事だといっても、すべてのがんの検診があるわけではありません。

そこで、がんを予防することが重要になってきます。長生き歩き(8000歩/速歩き20分)もその方法の1つです。

国立がん研究センターは、「科学的根拠に基づくがん予防」として、次の5つの方法をあげています。

(1)禁煙する。これには、自身がたばこを吸わないことはもちろん、他人のたばこの煙を避ける(受動喫煙を避ける)ことも含まれます。

(2)節酒する。この飲酒量の目安は、1日あたり純エタノール量換算で23g程度です。ビールなら大びん1本(633ml)、日本酒なら1合程度になります。

(3)食生活を見直す。とくに減塩、野菜や果物をとる、熱い飲み物や食べ物は冷ましてから、の3つがあげられています。

(4)身体を動かす。国立がん研究センターの報告によると、仕事や運動などで身体活動量が多い人ほど、何らかのがんになるリスクが低いようです。

(5)適正体重を維持する。とくに、がんの死亡リスクに関しては、男性では肥満の人よりもやせている人のほうが、女性では肥満の人が高いようです。

<『すべての病気が防げる長生き歩き』より>

(4)の「身体を動かす」は、筆者らが行った中之条研究(※)でも明らかになっています。

長生き歩きを中心にして、ほかの4つのがん予防法を心がけ、がんにならない体づくりを目指しましょう。

(※)群馬県中之条町に住む65歳以上の全住民5,000人を対象に、25年にわたって実施している身体活動と病気予防の関係についての疫学調査