感情的になる人は何か不都合なことを抱えている
自分が感情的なのに、相手を感情的だと言うことがある。そう言って自分が感情的であることを認めたくない。自分にとって都合が悪いことがあると、そこを突かれて怒りに狂う。マインドレスな感情が爆発するのだ。
外化は、受け身の姿勢を取っている人がする行動である。この状態が自分が選んだことであると認識できれば、外化は止まる。外化を止めることが、自分に直面することだからだ。
また、どうでも良いことで「大変なことになった」と大騒ぎをする人がいる。これは演技ではなく、その人は本当に「大変なことになっている」とパニックになっているのである。
これは外化である。その人の心の中が「大変なことになっている」のだ。決して外の現実が大変なことになっているわけではない。
自己憎悪は楽しむ能力を破壊する。自分を憎んでいる感情の外化について、精神科医のカレン・ホルナイは述べている。
まず、積極的な形で憎悪が表現されると、他人は軽蔑すべき存在であると思うようになる。しかし本当は、自分自身を軽蔑すべき存在と思っている。
自己憎悪はとある形で表現される。それは相手を憎むことであり、これは積極的な形での表現である。つまり、自分の自分への憎しみを、他者を憎むことを通じて感じているのだ。意識の上では、ある人を憎悪しているが、実際には自分を憎悪しているに過ぎない。
実は、妬み深いのも独占欲の強いのも、わがままなのも自分自身なのである。それを周囲に外化して、「その妬み深い人さえいなければ」となる。「さえいなければ」というのは、言ってみれば「私が私でなくさえあれば」ということになる。
自分の中にあるものを外へと表していくことで、それが他人について歪んだ認識を持つ結果に至ると、カレン・ホルナイは説明している。自分の感情を他者に投影することが、自己憎悪を深める原因となる。