70すぎたら上から目線は通用しない

私もある図書館の閲覧室でこんな人に遭遇した。ある年配男性が入室する際、スタッフから「コートはロッカーにしまってください」と求められた途端に怒り出したのだ。

「なぜ、脱ぐ必要がある? 君はこの私が盗みでもすると言うのか」と食ってかかった。スタッフが丁寧に「皆さんにお願いしている決まりですから」と説明しても、「この私に向かって失礼な」と聞き入れず、すったもんだの末に「だったら、もういい!」と捨て台詞を残して帰ってしまった。

この男性は自身の経歴を叫んだりはしなかったものの、「自分は偉いのだから特別扱いされてしかるべきだ」とでも考えていたのだろう。70すぎたら上から目線が通用しないどころか、自分の評価や価値を下げることには気づかない。

※本稿は、『70すぎたら「サメテガル」: 「老害」にならない魔法の言葉』(小学館)の一部を再編集したものです。

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70すぎたら「サメテガル」: 「老害」にならない魔法の言葉』(著:樋口裕一/小学館)

現役時代は「旗幟鮮明」を求められて生きてきたが、リタイア後は多くの場面でその姿勢は必要なくなる。

それどころか、過去のやり方、考え方、振る舞い方に拘泥しすぎると、「老害」扱いされかねないこともある。

そうならないための魔法の言葉、それが「サメテガル」である。