（5ページ目）飯田洋輔「中学2年生で観た『キャッツ』に憧れてミュージカルの道へ。藝大時代、浅利慶太さんに見いだされて劇団四季に入団。20年の経験を礎に次の夢へ」ラミン・カリムルー×サマンサ・バークス　ミュージカルコンサート「Home Love Family」＜後編＞｜芸能

さらなる飛躍を目指して

２０年在籍した劇団四季ですが、だんだん自分の将来を考えはじめました。毎日が楽しいし、２０年いたので仲間との絆も深まっていました。でも、年齢的にも自分の可能性を試したいという気持ちも出てきた。それと、３０代半ばでベテランの域に入ってきて、組織の役回りとして「後輩の指導」に回ることが増えてきたのも、視野を広げるきっかけだったかもしれません。

いろいろ考えて退団を決意して外に出ると、環境はがらりと変わりましたが、これまで「特別を作らない」ことを信条に、ルーティーンなどは決めずに日々を過ごしてきました。これからも環境が変わったからと特別ストイックなことをするのではなく、日々、自然な形で基礎体力をつけたり、時には仲間との食事の時間も楽しみ、その時々に出会う作品の中でベストなパフォーマンスをお届けできたらと思います。

子どものころからのさまざまな経験は、すべて今の自分の栄養になっていると思います。なにひとつ無駄はなかったですね。いいタイミングでいい人に出会って、今こうやって、楽しく毎日を過ごすことができていることは大変有難く、恵まれていると感じます。

中学生の時に憧れた、『キャッツ』に出るという夢はかないました。世界的なミュージカルスターとして憧れていたラミン・カリムルーと共演する夢もかないました。これからもいろいろな役に挑戦したいです。悪役もやってみたい。まだやっていない役はたくさんあります。今後は芝居に味の出せる役者を目指したいです。

世界進出も…はい、夢ですね！