歌手、俳優の美輪明宏さんがみなさんの心を照らす、とっておきのメッセージと書をお贈りする『婦人公論』に好評連載中「美輪明宏のごきげんレッスン」。12月号の書は「誉れ」です。
「誉れ」から連想するもの
誇るに足る事柄のことを「誉れ」と言い、「誉れ高い」といった使い方もします。日本には世界に誇れるものがたくさんありますが、私が「誉れ」という言葉で連想するものの一つが、ジャポニスムです。
ジャポニスムとは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、日本の美術工芸品が西洋の芸術に影響を与えた現象。なかでもヨーロッパの芸術やファッション界に衝撃を与えたのが浮世絵でした。
ゴーギャンやロートレックは浮世絵から多大な影響を受け、ゴッホと弟のテオは400点を超える浮世絵のコレクションを持っていたそう。ゴッホが歌川広重の浮世絵を模写したのは有名な話です。

