上手な聴き手が生産性を高める
10年ほど前、グーグルが統計学者、組織心理学者、社会学者などから構成される「プロジェクト・アリストテレス」を発足し、「素晴らしいチームに必要な要件とは何か?」について分析しました。
もっとも生産性の高いチームにあったのは、「心理的安全性」。
平たく言うと、チームのメンバー全員が本音で意見を言える環境があったのです。裏を返せば、上手に話を聴ける人たちばかりだったのです。
昨今は対面で会話する機会が少なくなったとはいえ、会社員は1日の多くをほかの社員とのコミュニケーションに費やしています。
そこに聴ける人がいるのといないのとでは、生産性が大きく変わってくるのです。
※本稿は『聴く技術 あなたの会話が今日から変わる』(アスコム)の一部を再編集したものです。
会話が苦手でも、「聴く技術」を養えばコミュニケーションはうまくいく!
8000人以上の話を聴いてきた、人気カウンセラーが教えるプロの聴き方
出典=『聴く技術 あなたの会話が今日から変わる』(著:山根洋士/アスコム)
山根洋士
心のクセを直す「メンタルノイズ」カウンセラー(心理カウンセラー)、一般社団法人メンタルノイズ心理学協会チェアマン(会長)
大阪府出身。早稲田大学中退。両親の離婚、熱中していたスポーツの挫折、就職の失敗などを経て、情報誌編集者からノンフィクションライターとして独立。金銭的な成功をつかむものの、激務のあまり過労死寸前で緊急入院。入院生活で「なんのために生きるのか」を模索し、心理療法を学び始める。心の風邪薬のようなカウンセリングを提供したいという想いからカウンセラーになる。実践中心のカウンセリングで一線を画し、これまでに8000人以上の悩みを解決。心理学だけでなく、数多くの経営者やスポーツ選手などへの取材経験、AIやロボット工学、脳科学などを取り入れたメンタルノイズメソッドを開発。カウンセラー養成講座のほか、お金の心理学、自己肯定感、願望実現などの講座を主宰し、延べ受講生は2000名を超える。著書『「自己肯定感低めの人」のための本』がメンタル本大賞2021優秀賞を受賞。そのほか著書多数。