検視の現場で問題になること
人が亡くなると葬儀や火葬だけでなく、家賃の支払いや家財の整理、役所やライフラインの手続きなど、さまざまな事務処理が必要になります。
これらは誰かに任せるか死後事務委任契約などで事前に準備しておく必要があります。放置されれば口座から家賃やライフライン使用料の引き落としが続き、財産が減ってしまうことになりかねません。
また、検視の現場で問題になることの一つが、死者が飼っていたペットです。飼い主の死後、空腹になったペットが遺体の顔を骨になるまで齧ってしまっていたり、室内で餓死していたり、脱走して行方不明になっていたりすることもあります。引き取り手がいない場合は行政などに相談しますが、最終的に保健所に引き取られることもあります。
※本稿は、『検視官の現場-遺体が語る多死社会・日本のリアル』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『検視官の現場-遺体が語る多死社会・日本のリアル』(著:山形真紀/中央公論新社)
現役の検視官として3年間で約1600体の遺体と対面した著者が、風呂溺死から孤独死までさまざまな実例を紹介し、現代社会が抱える課題を照らし出す。
死はすぐ隣にあり、誰もが「腐敗遺体」になる可能性がある……この現実をどう受け止めるべきか。
そのヒントがここにある。




