意見や感想が届くのがとても楽しみです
今回のオーディオドラマにでは、とにかく“書く”ことにもっとも苦労しました。ただ、確かに苦しい作業でもありますが、その苦しさを含めて楽しかった。
収録では自分が描いた世界が展開していきます。スタッフやキャストの皆さんの考えやアイデアが入って、一気に広がっていく。仕上げとして、音響効果の方々が技術を注ぎ込んでくださることで、さらに広く。その過程を見られるのは演出側に立ったからこそ、かなって。
2025年を振り返れば……気づかないうちに年が終わりそう(笑)。
2024年の終わりに『べらぼう』へ合流し、2025年はどっぷりその世界に足を踏み入れたわけですが、大河ドラマの収録終盤とオーディオドラマの収録が重なった時は、何をいつ撮っているのか、よくわからなくなるほど忙しかったですね。
NHKに来ても、午前中に編集室でオーディオドラマの作業をした後、その足で下の階に降りて収録現場に入ったり(笑)。不思議な時間を楽しく過ごすことができました。
放送前の今はドキドキしています。人によって、いろいろな聴き方ができる作品にしたつもりなので、視聴者の皆さんにも自由に想像して聴いていただけたらうれしいですね。
「こういうメッセージなのかな」と思っていただけたらもちろんありがたいですし、「よくわからなかった」という感想があることも、想定して作った作品です。
「だまっていられない」と感じた視聴者の方から、いろいろな意見や感想が届くのが、とても楽しみでなりません。
特集オーディオドラマ「だまっていない」
【放送予定】
2025年12月29日(月)[ラジオ第1]夜10:05~10:55分(全1回)
2026年1月10日(土)[NHKーFM]夜10:00~10:50(全1回)
人間の姿に擬態して、地球に溶け込んで生きている目的不明・正体不明の異星人“トーカー”。悠吾と咲恵はその「監視員」を仕事にしていた。
ある日、いつものように、監視のため二人はトーカーが住み着いているポイントの団地に向かう。すると、いままで一体しか見かけなかったはずのトーカーが、この日は、二体いることが判明する。
複数のトーカーを目撃したのは初めてという事態に、二人は恐る恐る、トーカーの潜む部屋に近づいていく。しかし見つかってしまい、その場から逃げようとするが、トーカーの攻撃によって二人は別々の時代へ飛ばされてしまう。タイムスリップした時代で、悠吾と咲恵が互いに目にしたものは、驚くべき光景だった…。
【出演者】
渡辺大知、菊地凛子、川瀬陽太、津田健次郎
*スペシャルサンクス*
べらぼう演出・制作部のみなさん、鈴木奈穂子アナウンサー
【作・演出】染谷将太
【音楽】渡邊琢磨
【スタッフ】
制作統括:石村将太
技術:奥村玲子
音響効果:岸優美子