体調不良で仕事の生産性はどのくらい落ちるか?

これに関連して、もう一つ、興味深い調査結果をお伝えします。

サントリー食品インターナショナルが実施した『若者の心と体の健康に関する実態調査』(2024年)では、病気やケガがなく、コンディションが良好な状態を100%とした場合、「体調不良によって、どのくらい仕事のパフォーマンスが低下するか?」を調べています。

それによると、男性の平均で「71.2%」、女性の平均が「72.4%」といいますから、体調不良によって、男女共に「30%」程度は仕事のパフォーマンスが低下する……と考えていることが明らかになっています。

仕事のパフォーマンスが「30%」も落ちるということは、その分だけ生産性が低下することを意味しますから、本人に自覚がなくても、会社の業績に対して多大なダメージを与えていることになります。

ムリをして仕事に取り組んでも、生産性が低下して、成果が上がらず、会社の業績に貢献できないのであれば、「ムリをしただけ損」という皮肉な結果になるのです。

体の調子が悪ければ、我慢やムリをせずに、スパッと会社を休み、体調を整えて仕事に臨む方が、はるかに効率が上がって、会社に貢献することができます。

自分には体力がないと自覚があるならば、周囲の視線や自分の勝手な思い込みに振り回されず、「どうすれば合理的に仕事ができるのか?」を冷静に見極め、割り切って行動することが大切です。

それが、限られた自分のエネルギーを浪費せず、最大限に「燃費」を高める働き方となるのです。

体力のないビジネスパーソンにとっては、自分のエネルギーの適性配分と共に、可能な限り仕事の効率化を図ることが、切実な問題であり、喫緊の課題でもあります。

※本稿は、『体力がない人の仕事の戦略』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

【関連記事】
<体力のない人>が体調を崩さずに安定した成果を出し続けるためには?精神科医・和田秀樹が「仕事を断る際の最低限のマナー」を紹介
精神科医・和田秀樹が「体力のない人」に教える<仕事との向き合い方>「体力がある人のマネをしていたのでは耐え切れずに体調を崩すので…」
「あの人のせいで、自分の人生は不幸だ」と思い続けても、人生はよい方向に変わらない。和田秀樹が教える長年の<怒りや恨み>を手放す方法は…

体力がない人の仕事の戦略』(著:和田秀樹/クロスメディア・パブリッシング)

体力のない人は、どのように仕事と向き合っていけばいいのか? 

限りある自分のエネルギーを賢く配分して、体力のない人や体の弱い人が効率よく働く秘訣をお伝えします。

「自分には体力がない」「そのせいでパフォーマンスが上がらない」「毎日キツイ」と悩んでいる人が、前向きな気持ちで仕事と向き合い、充実した毎日が送れるようになるための一冊です。