「肺NTM症」「気管支拡張症」認知度の低さ
インフルエンザと新型コロナウィルス感染症については、男女ともに90%以上の認知度でしたが、肺NTM症の認知度は、「知っている」が男性7.6%、女性9.9%、気管支拡張症の認知度は、「知っている」が男性14.8%、女性17.1%とインフルエンザと新型コロナウィルス感染症に比べて著しく低いことがわかりました。
肺NTM症と気管支拡張症の診療、研究に長年携わっている慶應義塾大学医学部 感染症学教室の長谷川直樹先生からは、これらのアンケートを受け、2025年5月8日に以下のコメントが出されました。(長谷川先生の肩書は当時)
「肺NTM症と気管支拡張症は、ともに慢性かつ進行性の呼吸器疾患です。また、はっきりとした原因は分かっていませんが、中高年のやせ型の女性に多いと言われています。疾患名やその特徴について認知度が低いため、長引く風邪の症状と勘違いされ、受診につながらないことが多いです。
咳や痰は、肺からの危険信号です。結核などの疾患を疑う必要もありますので、疾患の早期発見と診断、適切な診療が重要です。これが慢性化や増悪を防ぐことにつながります。2週間以上続く咳や痰、疲れやすい、体重減少、眠れないなど、日常生活に支障を感じたら、放置せず医師に相談してください」
