自分を大切にするとはどういうことなのか?
江原 「自分を大切にする人は他者からも大切にされる」──これはまさに因果の法則と言えるでしょう。では、具体的に「自分を大切にする」とはどういうことなのか。その問いが浮かんでくるのではないでしょうか。
鈴木 一つには我慢しないということが挙げられると思います。職場や家庭で「自分さえ我慢すればいいのだ」と我慢に我慢を重ねてしまう人というのは、我慢は美徳だと捉えているのでしょう。
犠牲的精神は素晴らしいのですけれど、基本的に我慢というのは自分の心の叫びを無視する自虐行為なのです。その結果、心の底では納得がいかず、鬱々としてしまうようでは本末転倒ですよね。いつも機嫌が悪く、周囲の人に疎ましがられてしまうのでは、何のために我慢しているのかということにもなってしまいがちです。
江原 なるほど。我慢を「美徳」と捉えるのか、それとも「自虐」と捉えるのか──。まさに分かれ道ですね。では具体的に、どのように心に折り合いをつければよいのでしょうか。
鈴木 「自分を傷つけないためにはどうすればいいのだろうか?」と考えて暮らすことが大切なのです。といって自分本位に生きることではありません。
江原 むしろ逆ですよね。自分を傷つけないようにするためには、他者に過度な期待をしないことが大切です。期待するからこそ、思い通りにならなかったときに傷つくのです。期待しなければ落胆することもなく、傷つくこともありません。