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気がついたら背中が丸い…。年齢を重ねるとともに、そんな姿勢の変化が気になり始める女性は多いのではないでしょうか? 「特に更年期以降の女性では、骨密度の低下や筋力低下を原因とする<姿勢の崩れ>が多く生じやすい」と話すのが、通常の診察では解決できない体の不調に<栄養学的なアプローチ>を用いた治療と生活指導を行ってきた、総合内科専門医・梶尚志先生です。その梶先生に近年の研究で判明した最新事情と、今すぐできるセルフチェックや対策を解説頂きました。

「姿勢の崩れ」は見た目の問題だけではない

鏡に映る自分の背中を見て、「あれ、いつからこんなに丸くなったんだろう」と感じたことはありませんか?

更年期以降の女性に増えてくるのが、骨密度の低下や筋力低下による「姿勢の崩れ」です。

特に背中が丸くなる「亀背(きはい)」。これは見た目の問題だけではないのです。

たとえば、この先さらに患う人が多くなることが予想される「認知症」ですが、近年、「姿勢の悪化(特に背骨が前に傾いていて背中が丸くなっている姿勢)と認知機能の低下には関連性がある」とする研究が増えています。

たとえば、日本人のある地域在住の高齢者を対象にした研究では、脊柱バランスが前方化している人ほど認知機能が低い傾向が報告(※)されています。

(※)Association of kyphosis index with decreased physical function and cognitive domain in community-dwelling older adults: a cross-sectional study Nakamura et al. BMC Geriatri. 2025

また姿勢は全身の血流や呼吸、自律神経、気分にも影響し、結果として「脳の元気」にも関係するのです。

今回は、更年期世代の女性がいま知っておきたい「骨」「姿勢」「脳」のつながりと、今日からできる「骨と筋肉の未来投資」について解説します。