もう一つ参照すべきこと
しかし、もう一つ参照すべきなのは「車両単独事故の構成率」です。「車両単独事故」というのは、他の車両や歩行者を巻き込まない事故のことで、同じく警察庁の統計によれば、この数値は75歳未満の約2.5倍にもなっているのです。
これが何を意味するかわかりますか?
結論から言えば、高齢運転者が起こしている死亡事故の多くは、他人を巻き込まない事故、すなわち自損事故だということです。言い換えれば、「免許人口あたりで見ると、高齢運転者は死亡事故を発生させる確率が高い」といっても、それは「高齢者が他人をたくさん死なせている」という意味ではありません。むしろ、自分自身が犠牲になっているケースが他の世代より明らかに多いのです。
だから別にいいじゃないかと言いたいわけではありません。
多くの人たちが大手メディアの偏向報道によって抱かされている印象と事実にはこれほどまでに大きな乖離があるということを知っていただきたいのです。
※本稿は、『「高齢者ぎらい」という病』(扶桑社)の一部を再編集したものです。
『「高齢者ぎらい」という病』(著:和田秀樹/扶桑社)
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