どうして人は、死を怖がるのか
ひとつは、最後の最後で痛みや苦しみに苛まれたくないという気持ちがあるからでしょう。
「いつかは死ぬんだから、それは仕方ない。でも耐えられない痛みに苦しみながら死ぬのだけは嫌だ」という気持ちがほとんどの人にあります。
けれども、いま述べてきたように高齢になればなるほど、眠るように死んでいくケースが多いのです。自分の「生」を楽しみつくした人ほど満足感に包まれて死んでいく。そういうケースが多いような気がします。
もうひとつ、死への怖れとして「あんな最期は嫌だ」というのがあります。
たとえば、意識はほとんどないのに、全身のあらゆる部位にチューブが差し込まれた、いわゆる“スパゲッティ”状態のまま生かされているような最後です。
こちらは痛みや苦しみの自覚はないかもしれませんが、「無残だな」という外から見ての痛ましさがあります。「あんなふうになってまで生きたいとは思わない」と考える人が多いでしょう。
※本稿は、『死ぬのも楽しみ 「いい人生だった」と最期に思うために必要なこと』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。
『死ぬのも楽しみ 「いい人生だった」と最期に思うために必要なこと 』(著:和田秀樹/廣済堂出版)
「まだ死にたくない」と思えば死はつらいだけ。
死を怖がるより、今を生きることに専心すれば、あなたのこれからの人生は確実に充実します。





