「『後妻業』の女」が次々に男性を籠絡できた理由

筧千佐子と面会中、こんなことを言われたことがあった。

「やっぱり若い男の人はいいですね」

被害者の一人、筧勇夫さん宅。遺族の人たちは、戸籍上の妻である千佐子が裁判で有罪確定するまで相続手続きができなかったので、家はこの間、所有者不在の状態だった<『実録 死刑囚26人の素顔』より>

男として関心を持たれたのかな? と感じたが、単なる勘違いのような気もした。その後、複数の男性取材者が本や記事で、千佐子と面会中に気の引くようなことを言われたと書いているのを目にし、やはり勘違いではなかったのだと思うようになった。

千佐子は手紙にも私に好意があるようなことを臆面もなく書いてきた。おそらく金目当てに結婚したり、交際したりして殺害した男性たちにも同じようにしていたのだろう。そして思うに、千佐子は金のためだけに男性たちに近寄っていたのではなく、根っから男性が好きだから、あれだけ次々に男性の心に取り入れたのではないだろうか。

実は鳥取連続不審死事件の上田美由紀も男性のストライクゾーンが広く、自分から様々な男性に好意を寄せて次々と積極的にアタックしていたのではないかと思えるフシがあった。これは男たちを次々に騙し、金を奪って殺すような女性殺人者に共通する特徴のような気がしており、今後、取材で検証したいと思っている。

※本稿は、『実録 死刑囚26人の素顔』(宝島社)の一部を再編集したものです。

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実録 死刑囚26人の素顔』(著:片岡健/宝島社)

多くの死刑囚を取材し、手紙も交わしてその素顔に迫る、ジャーナリストの片岡健。

その中で、特に印象に残った死刑囚26人の素顔をレポートします。

実際に会って、生の取材をしたからこそわかる、真実の姿です。