何より嬉しかったクリスマスプレゼント

現在は、日曜劇場『半沢直樹』の撮影中です。前回の放送から時間が経っていることに、びっくり。DVDで自分の姿を見直したら、お芝居も雰囲気も若かったです。あの時は、ちょうど結婚したばかりで。視聴者の皆さんもまだ私に「奥さん」のイメージは持っていなかったでしょうし、夫をしっかり支える妻役を演じる自信がなくて──。

すると、『3年B組金八先生』に出演した際にお世話になった、私にとって恩師ともいうべき福澤克雄監督が、「銀行員の奥さんらしく見える必要はない。今のままでいい」と言ってくださった。だったら思い切ってチャレンジしてみようと決断したんです。

新シリーズの出演者の顔合わせの日は、まさに同窓会。前回好評を得ただけに、主演の堺雅人さんや主要キャストの方はプレッシャーも大きいはずですが、あんなにゲラゲラ笑ったことはないというくらい、本読みも楽しい雰囲気で行われました。今回は女同士の闘いもありそうなので、それも楽しみのひとつです。

とにかく「観た人が元気になるドラマにしよう」と、みんな一丸となっています。誰でも生きていれば、気持ちが折れそうになったり、努力しても正当な評価が得られず悔しい思いをしたりしますよね。そんな時、このドラマを観て「また明日から頑張ろう」と思っていただければ、すごく嬉しいです。

セリフを覚えるのは、子どもが寝てからか、移動の車の中。セリフ覚えが得意なほうではないので、どれだけ短時間で集中できるか、ドキドキしながら取り組んでいます。

そういえば昨年のクリスマスに家族からマッサージサロンのチケットをプレゼントしてもらいました。ドラマの撮影が始まる前に体のメンテナンスをしたほうがいいからと、すでに予約も入れてくれていて。

子どもをおんぶして両手があいていると、ついつい頑張って家事をしてしまうので、気がつくとものすごく肩が凝っているんです。そのことを気遣ってもらえたことが、洋服やバッグをもらうより嬉しかったです。

家族の応援が何よりも力になるということを実感しているから、私も「直樹、頑張れ!」という気持ちで、精いっぱい花役を演じたいと思います。