「朝倉氏」の名前はややこしい

そもそも日本では、自分の子どもにまったく同じ名前をつける習慣は一般的ではありません。

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ところが、戦国大名を見ていくと、これに近い、あるいはそれ以上にややこしい事例がまれに出てきます。その代表例が朝倉氏です。

戦国大名としての朝倉家の初代は、朝倉孝景という人物。

守護の斯波氏から実権を奪って越前国を実質的に支配し、「孝景十七条」という家訓を残したことで知られています。

この人物は、朝倉家全体で見れば七代目の当主にあたり、彼の曾孫(戦国大名としての四代目)に、同じく孝景という人物がいます。

織田信長と戦った義景の父です。

つまり、まったく同じ名前が別の当主に使われているのです。