前頭葉の老化

新しい店に行くのが面倒になる。同じ服ばかり着る。同じ作家の本しか読まない。

「まあ、これでいいか」と現状維持を選ぶようになる。

『これだけでいい!老けない!ボケない!和田式「アウトプット健康法」』(著:和田秀樹/祥伝社)

これは「怠け」ではありません。前頭葉の老化なのです。

私は診察室でよくこう聞きます。

「最近、新しいことを始めましたか?」

すると、多くの人が「とくにないですね」と首を横に振るだけ。その様子を見た瞬間、私は危機感を覚えます。

認知症、とくにアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドという異常なたんぱく質が蓄積し、海馬が萎縮することで発症するとされています。海馬とは記憶をつかさどり、認知症では早期から影響を受けやすい場所のこと。その海馬の萎縮に先立ち、前頭葉の機能低下が起こることが多いのです。

その結果、意欲が落ちる。行動が減る。刺激がなくなる。そして脳全体が衰えていく。こうした悪循環を防ぐために必要不可欠なのが、「アウトプット健康法」です。