親子バトルも断捨離の一部

一方、「今」を意識してモノを入れ替えていくと住空間に新陳代謝が起こり、「思考・感覚・感性」が動き出します。すると、エネルギーが湧いてきて「思考・感覚・感性」も肉体も若返ってきます。

「流水濁らず、忙人老いず」という言葉があります。流れている水は濁らない、忙しい人は老いないという意味ですが、つまり動き回っている人は老けない・老いないのです。こうした時間の流れ方も含めて親の価値観を知る、受容することが大切です。

とはいえ、私自身、母の価値観を受容することが容易でなく、実家の断捨離を巡って激しくやり合いました。なぜこんな「しょうもないモノ」ばかり抱えて、自分の部屋をガラクタ置き場にして愚痴や不平を言っているんだろう――と忌まわしい感情ばかりが生まれます。

私はモノを減らしたい一心で「これ、いらないよね?」と聞くと、母は「たしかにいらんね」と一旦はうなずきます。ところがすぐに撤回し、「でも、やっぱりとっておいて」と言うのです。こちらは腹立たしいったらありません。

ただし、バトルになったとしても、断捨離すると空間がキレイになるのは事実。そして誰もがキレイになったら気持ちいいと感じるもの。こうした親子バトルも断捨離のプロセスの一部なのです。

とはいえ、こうしたバトルを経て丸く収まる例もあれば、そうならない例もあります。私の場合は後者でした。母は最期までモノを捨てることはせず、私にも手をつけられたくなかったのでしょう。私に「捨てんといて!」と言って亡くなったのですから。