〈発売中の『婦人公論』6月号から記事を先出し!〉
シリアスからコメディまで多彩な役柄を演じ、活躍を続ける唐沢寿明さん。今年1月には、妻で俳優の山口智子さんとともに、個人事務所「TEAM KARASAWA」を立ち上げました。62歳にして新たなスタートを切った理由とは。(構成:丸山あかね 撮影:小林ばく)
シリアスからコメディまで多彩な役柄を演じ、活躍を続ける唐沢寿明さん。今年1月には、妻で俳優の山口智子さんとともに、個人事務所「TEAM KARASAWA」を立ち上げました。62歳にして新たなスタートを切った理由とは。(構成:丸山あかね 撮影:小林ばく)
負けじと頑張る俳優としての性
唐沢さんが演じたのは、推理クイズ番組『ミステリー・アリーナ』を盛り上げる天才司会者・樺山桃太郎。巨額の賞金を懸け、とある殺人事件の犯人捜しに挑む解答者6人を、容赦ない皮肉や毒舌で追い込んでいくクレイジーな役どころだ。
――映画を観た人は全員、「なんだこいつ」と思うんじゃないでしょうか。樺山というのはひどい男で、パワハラ全開だし、卑怯だし。正直、ここまで救いようのない役は演じたことがない。
でも、だからこそ挑もうと思ったんです。好感度を気にして役を選ぶ俳優もいるけど、結局、誰かが演らなくちゃいけないわけで。どうせなら徹底しようと考えて撮影に臨みました。
この男には1ミリも共感できなかったけど、世の中には理解不能な人っていますからね。政治家でも、どう考えても嘘をついていてシラを切るには無理があるのに、強引に正解に繋げちゃう人っているじゃない。
樺山にしても、自分本位な正義感がある。本人は「俺、ダメなの?」と本気で思っているから腹が立つんです。僕自身、彼にはずっとイライラしていました。(笑)