オキシトシンが見知らぬ異性を遠ざける
オキシトシンは男性が見知らぬ魅力的な女性と遭遇したときに、何らかの影響を引き起こすのだろうか、という視点で行われた研究(*3)があるのです。
これはドイツのボン大学で行われた研究で、57人の異性愛者の男性(平均年齢25歳)が、オキシトシンの鼻スプレーを投与される群、プラセボ群に分かれました。うち、27人は独身男性で、30人はパートナーを持つ男性でした。スプレー投与から45分後に魅力的な女性が目の前に現れます。その女性に対して、被験者は「どのぐらいの距離感が最も理想的と感じたか」を測定しました。
その結果、オキシトシンを投与されたパートナーを持つ男性は、オキシトシンを投与されなかった男性や独身男性に比べて、女性からより遠くの距離を置いたのです。魅力的な女性がアイコンタクトをとっても、視線をそらしても、いずれの群も理想的な距離は変わりませんでした。
つまり、パートナーがいると、絆ホルモンであるオキシトシンが見知らぬ異性を遠ざけるよう働く、というわけですね。
魅力的な女性に鼻を伸ばしてやたらと近づくようでは配偶者への愛情が足りないよ、という、まあ言われてみればその通りだな、という結果ですね。
*3 J Neurosci. 2012 Nov 14;32(46):16074-9.