親同士が引き合わせてくれた縁?

それまでに、結婚されている先輩方から、結婚する相手は、会った瞬間に「あれっ、なんかこの人……」と感じるものだと聞いていました。私も彼と会った時、「あれっ?」と思ったんです。「もしかして、みんなから聞いていたのって、こういうこと?」って。でも、「いやいや、違う」と自分で打ち消してみたり。(笑)

ここからが、ちょっと不思議な話です。結婚した時、彼のお父様も私の父もすでに亡くなっていたのですが、結婚してしばらくしてから、お義母様が、「そういえば、夫はたまに酔っ払って帰ってきては、『小林と飲んだ』と言っていた」と思い出した。その「小林さん」は確か、娘が歌手をしているみたいなことを言っていたようだ、とも――。

お義母様はアルバムから「小林さん」と一緒に写っている写真を見つけ、まさかと思いながらうちに持ってきてくれました。写っていたのは、間違いなく私の父でした。なんと二人は戦友で、戦後もしょっちゅう会って飲んでいたんですね。これほどびっくり仰天したことは、人生でなかったかもしれません。夫とは、もしかしたら親同士が引き合わせてくれたのかもしれないね、と話しています。

結婚後も私は歌手・小林幸子のままで、何も変わっていません。私がいなければ自分で料理をして、ちゃちゃっと食器を洗って片付けてくれる。本当に手がかからない人です。二人ともお酒が好きなので、私が地方に行かない限りは、二人でつまみを作りながら毎晩、晩酌しています。お互いまったく業界が違うので、話していても知らないことばっかり。私は医療や経済の話を聞いているのが楽しいし、向こうも歌の世界の話が面白いようで、気がつくと3時間以上飲んでいることも。