(写真提供:Photo AC)
東京都福祉局のデータによると、全国の摂食障害の外来患者は約21万人と推計され、女性や若年層に圧倒的に多くみられるそうです。そんな中、摂食障害に苦しんできた元当事者であり、その経験を活かして摂食障害に悩むご本人やお母さんたちの心のケアにあたっている公認心理師・大橋とも先生は「むちゃ食いする・食べ吐きする・食事を食べない。それは『わがまま』ではなく『心の病気』です」と語ります。そこで今回は大橋先生の著書『わが子が摂食障害になったら読む本』より一部を抜粋し、回復へと至る道筋と、お子さんとの温かなコミュニケーションが復活するノウハウをお届けします。

子どもの気持ち「食べようと思っても、怖くて食べられないの」

芸能人やインフルエンサーが摂食障害をカミングアウトすると、多くの人は「大変だな、頑張ってほしいな」と感じます。

しかし、いざ自分の子どものこととなると気持ちがついていきません。甘えやわがままだと思い込んで、子どもにこんなことを言ってしまいがちです。

「なんで食べないの?」

「食べないと体壊すよ」

「お願いだから一口くらい食べてよ」

お子さん自身が「食べる」ことが難しくなった自分に混乱し、苦しんでいるときに、お母さんから食べ方を指摘されると、もっと苦しくなってしまいます。

ですが、お母さんが摂食障害を病気だと理解していないと、さらにお子さんを追い詰めてしまうこともあります。

病気の知識がないために「よかれと思って」やってしまったことで、お子さんに負担をかけたケースをご紹介しましょう。