「ぬいみやげ」という大発明

勿論、事情があって、旅行を何回もしているぬいさんがいるのはしょうがない、けど……今まで旅行をしたことがないぬいさんだって、できるだけ一緒に旅行したい。いや、その前に。せっかく一緒に旅行したのに、〝どこに行ったのか判らない〞っていう事態は、できれば避けたい。


そこで、考えたのが、〝ぬいみやげ〞。
旅行に同行したぬいさんには、その土地々々のおみやげものを買ってあげる。
大体のぬいさんには、タグがついてます。そのぬいさんのメーカーとか商品名とか、そういうものが書いてある奴が。そして、旅行をするたびに、その土地の思い出のものを、タグにつける。事情があって、何回も一緒に旅行をしているぬいさんを除くと、これで、どのぬいさんが一緒に旅行をしたことがあり、どのぬいさんがまったく旅行したことがないのか、ひとめで判ります。そんでもってその上、〝ぬいみやげ〞によって、そのぬいさんがどこに旅行したのか判ります。

あ。この原稿に、編集者の方から疑問定期がありました。ぬい写真さえあれば、どの子が旅行したのか判るんじゃないかって。その通りですね。ただ、うちには同じ外見のぬいさんが山のようにいますし、ぬい写真は暇な時にお酒呑みながら「ああ、あの時あんなことがあったねぇ……」って楽しむものなので、これを〝そのぬいさんが旅行したかどうか〞の判断基準にはしにくいです。


……と……こう書くと。
何か素晴らしい発見のように思われる〝ぬいみやげ〞なんですが……これにはこれの大問題があって。


というのは、まず。
大抵のぬいさんには、何かおみやげをその体につけるに際して……つけられる場所が、そのぬいさんについているタグしかない。(あ。タグって……パソコン上では何か違う意味があるのかも知れませんが、ここで書いているのは、普通の服なんかについているタグ、洗濯のやり方なんかが書いてある奴のようなもの。基本、布で、小さくて、あんまり重量かけちゃったら千切れてしまう可能性があるもの。)ということは、〝ぬいみやげ〞、その重量が軽いことがまず絶対条件です。重いと、タグが千切れてしまう可能性がある。それに、〝ぬいみやげ〞、そのおみやげを買ったのがどこだか判る必要がある。その上、サイズ上の規制もあります。あんまり大きいと(大きくて三センチくらいだよなあ……)、タグにつけることができないとか、タグに余計な負担がかかるとか、将来的にその重さでタグが切れてしまうとか、そういう問題もあります。