大木奈じゃ~なる「いわくつき物件」を賢く買って、豊かに暮らす
かつて私たちが大阪で暮らした「告知事項あり」の中古マンション。10年前に自殺があったという、いわゆる「いわくつき」の事故物件ながら、私たちの人生を立て直すきっかけとなりました。お金をかけずとも工夫次第で生活は豊かになることを教えてくれた、大切なスタート地点です。
事故物件は「縁起が悪い」と毛嫌いする人もいますが、住んでみるといたって普通ですし、おばけも出ません。相場よりもお手頃価格で売りに出されることが多いため、予算が限られたなかで条件の良い物件を購入したい場合は、視野に入れてみる価値は十分にあります。さりとて、事故物件は千差万別。選び方には少しコツが必要です。ここからは、わが家の購入までのステップをご紹介します。
1何にこだわり、どこを妥協するか洗い出す
「告知事項あり」物件は、事故死や自殺だけでなく、火災、近隣にゴミ屋敷や風俗店、反社会的勢力の事務所があるなど、事情はさまざま。まずは、その物件の「瑕疵(欠陥)」を、どこまで妥協できるかの線引きをしておくことが重要です。
そのうえで、普通の家探しと同様に、立地、広さ、築年数、管理状態、資産性など、優先順位を決めます。わが家は、「駅から近いこと」と「管理状態の良さ」が絶対条件。「売却する時の価格」も意識し、安さだけで飛びつかないように注意しました。広さと築年数にはある程度の幅を持たせています。
2事故物件を探す
探し方は簡単です。物件情報サイトで「心理的瑕疵」「告知事項」とフリーワード検索するだけ。それ以外でも「これ安すぎる?」と思った物件を問い合わせてみると、実は事故物件だった、ということもあります。
3「大島てる」をチェック
内覧を申し込む前に、事故物件公示サイト「大島てる」を確認します。買う前に将来の売却への影響も考慮し、ここに記載があれば、地元民の多くがその事実を知っていると考えた方が無難です。マンションが密集する都心部だと誰もいちいち気にしていませんが、私の地元は小さな街だったため、毎年夏休みにはやんちゃな中高生が「大島てるに載ってるおばけマンションで肝試ししようぜ」と、おばけ屋敷代わりに使っていました。実害はなくとも、住む側としては地味にストレスを感じる要因です。
4いざ内覧
独身時代から癖のある物件が好きだった私は、告知事項あり物件をいくつも内覧してきました。室内の状態は玉石混交でほとんどの場合がリフォーム済みですが、稀にリフォームされていないことも。畳のシミに「もしや……ここに誰か溶けてる?」と想像を絶する光景が浮かぶ物件や、臭いが強烈で、内覧が罰ゲームのような物件もありました。
同フロアに反社会的勢力の事務所がある物件は、外窓に鉄板が貼られています。敵対勢力による襲撃リスクがあるためもちろんパス。強烈だったのは、1階物件で隣家がゴミ屋敷だった部屋。庭にまで廃品が溢れ、今にもこちらに崩れてきそうな物件です。ここは間違いなく、おばけよりホラーでした。