うらやむ力を原動力に

小説という形を取ることで、現代農業や地域に関する課題も発信できたように思います。たとえば、観光客が消毒していない靴でうっかり畑に立ち入れば、そこから寄生虫やウイルスが広がりかねない。「この地域でこれをされると困る」といった理解を広げる意味で、小説は有効であるとあらためて感じました。

農家でなくても、誰しも他人と自分を比較してうらやましく思うことはありますよね。でも、プライドを保つために「隣の畑なんて大したことない」と相手を貶めても仕方がありません。

うらやむ気持ちをモチベーションに変えて、「隣と同じようにはできないけれど、違う方法で輝いてみよう」と一歩踏み出せば、いい結果が必ず生まれるはず。

自分の畑を大事に扱えば、それなりの作物がきっと実る。私もそう信じて、隣の畑を横目で見ながら、自分の小説を書いていこうと思います。

とはいえ、パソコンに向かってものを書き続けるより、人様の口に入る食べ物を作るほうが、本質的な仕事のように感じることもあって……。手が空くことがあれば、また羊を飼うかもしれません。

羊毛も魅力ですが、何より羊っておいしい(笑)。自分で食べるためにも、羊肉を生産したいという思いを、今も捨てきれずにいます。

 

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