また重い物を持つなどして、片側だけに過剰な負荷がかかると、椎間板や骨が押し潰され、変形する危険性があるので、こちらもご注意を。
しなやかで丈夫な背骨をつくるには、適度な運動が不可欠です。ポイントは「背骨の柔軟性を高める」と、「背骨まわりの筋力をつける」の二つ。
ネコを観察すればわかりますが、背骨が柔らかいと手足の動きもスムーズになります。そして、筋力をつけることで、衝撃から骨や関節を守り、背中を安定させることができるのです。
ただし、過度な運動は、重い物を持つのと同じで逆効果になることも。ですので、シニア世代には「低負荷・高回数」の運動が安全かつ効果的。低い負荷でも回数を重ねれば、筋力はしっかりつきます。
それでは次記事で、おすすめの「低負荷」で効果の高い5種類のストレッチ&筋トレを紹介しましょう。
ストレッチも筋トレも、一つの動きにつき10秒が基本。最初は1日1回ずつ、1種類だけでもOKです。いずれも無理はしないようにしてください。
運動する時間帯は、体温が高く柔軟性が高まる夕方以降がおすすめです。朝の起床時は体が硬く、椎間板の損傷リスクが高いので避けるように。
では、始めましょう!
<後編につづく>
山口正貴
東京大学医学部附属病院リハビリテーション部理学療法士
1980年東京都生まれ。東京大学医学部附属病院で理学療法士として医療・予防業務に携わるかたわら、腰痛の研究を行う。著書に『姿勢の本―疲れない! 痛まない!不調にならない!』『背骨の医学――すべての疾患は背骨曲がりから』などがある