娘とシティ、私とクティ(写真提供:青木さやかさん)  
青木さやかさんの好評連載「47歳、おんな、今日のところは「……」として」ーー。青木さんが、47歳の今だからこそ綴れるエッセイ。母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、ギャンブル依存の頃を赤裸々に告白した「パチンコがやめられない。借金がかさんだ日々」が話題になりました。第10回は「10歳の娘の母として」です。

いろんな「ヤバい」があるらしい

うちには、47歳の私と、15歳のトイプードルと、10歳の小学生の娘と、2歳の保護猫2匹がいる。(年齢順)

人間は私と娘。女2人である。

あっという間に10歳。いや、その時その時必死だったが、振り返ればあっという間。この前赤ちゃんだったはずなのに、今やスマホの操作は私が教えてもらうレベルだし、学校に遅れそうになっても優雅に髪をといてみたり、ボディクリームをつけていたりする。子どものカタチして、オトナっぽいことをやったり言ったりするものだから、おかしくて可愛くて仕方ない。

「ママ、ボディクリームってこの香りのしかないの?」
「ないかなー」
「ちょっと香りキツいんだよね、学校って香りヤバいから」
「うん」
「足のここ、かさかさだからさ、体育のとき気になる」
「乳液つけたら?」
「顔のでしょ? ヤバくない?」
「顔のは全身大丈夫だから」
「ほんとに?ヤバ!」
ヤバいの意味がたくさんあるんだね。