その年賀状を受け取った2人の方から、匿名で葉書が来ました。1人の方は「母が泣いています」と書いていました。たぶんお父さんかどなたかが、ガンで亡くなられたのではないでしょうか。静かに怒っているのです。
もう1人の方は「正月早々何を送って来るんだ!」という怒りの葉書だったと思います。年賀状にガンの写真を入れると聞いて面白いと思ったのですが、年賀状には向かなかったようです。
ぼくはその大腸写真を大きくプリントしてステージ横に飾って、ライブをしました。場所は新宿LOFTで、「ガンからの復活ナイト!! イエス!スエイ」という5バンドが出るライブでした。ぼくはその内の3バンドでサックスを吹きました。退院して10日目だったので、「腹の縫い目が裂けるんじゃない?」とみんなから言われましたが、なんとか無事に終わりました。
ガンになった理由を考えてみた
2人に1人がガンになる時代なので、ガンになってもおかしくはないのですが、まさか自分がガンになるとは思ってもみませんでした。おそらく、皆さんもそうではないかと思います。ガンになって初めて「どうして自分がガンにならなければいけないの?」と、ぼくと同じことを思うのではないでしょうか。
ガンになった理由を考えてみました。答えは初めからわかっていて、簡単に言えば不摂生です。その頃、知り合いと夜遅くまで酒を飲んだり、楽しくなる薬を飲んだりしていました。
ぼくは元々酒が飲めない体質でしたが、23歳の時にエロ雑誌のイラストを描くようになり、よく仕事を依頼してくれる編集者に誘われて飲み屋に行き、ビール1本飲んでフラフラになったのが酒の飲み始めでした。