梶本 湿度にもよりますが、脳にとって最適な温度は約22℃。脳は、パソコンのように熱を持ちます。それをクールダウンさせるために必要なのが、鼻腔を通って脳の血管を冷やしてくれる空気です。寒いからと暖房をつけっぱなしにしたり、逆に夏でも冷えを警戒して冷房を使わずに寝ると、空気が暑くて良質な睡眠がとれません。

松本 とはいえ手足が冷たくても寝つけない……。どうすればいいんでしょう。

梶本 基本は頭寒足熱。肩から下を羽毛布団で温かく保つことです。しかし、冷え性だからと電気毛布を一晩中オンにしていると、深部体温が下がりにくく、深い眠りが妨げられます。おすすめは、足裏から熱を放出できるように、レッグウォーマーで足首だけ温める方法。電気毛布は、就寝前に布団を温めるためだけに使うとぐっすり眠れるようになりますよ。

後編につづく