どんどん家に友達を連れていらっしゃい

子どもへの接し方について、私の場合は知らずしらずのうちに自分と親の関係性をお手本にしていたように思います。私の目標は歌手になることでした。それを両親は理解し、協力してくれた。

自分たちと同じ音楽の道を歩んでほしかったからではなく、仮に私がほかのことをしたいと考えていたとしても、その意志を尊重してくれたでしょう。どういう道を歩むにせよ、人生における可能性の幅を広げるよう間口を開いてくれていました。

私も、子どもたちの未来は彼ら自身のものだと思っていますし、将来に口出しするという発想自体がありませんでした。ただ、常に強く関心を寄せていたこともあって、それは娘や息子がどんな友達とつきあっているのかということ。それだけはきちんと知っておきたいと考えていました。

どんどん家に友達を連れていらっしゃいと伝えていたので、我が家はいつも賑やかでした。娘が連れてくる友達は、髪の毛がブルーだったり、ピンクだったり。個性的でパンクでした!

直太朗の友達もユニークでした。高校生になると、現在は詩人で作詞家としても活躍している御徒町凧くんや、有名になる前の翔やん(綾小路翔さん)やイノッチ(井ノ原快彦さん)が毎日遊びに来るようになって。

夜通しみんなでワイワイガヤガヤやっていましたね。私が朝になってリビングへ行くと、テーブルの上に辞書が積み重ねてあったりして。当時は何をしているのかなと思っていたけれど、彼らは言葉を探し、歌を作っていたのです。