「僕から見ると、世間の人は本当に真面目なので、悩んでいる人の心をほぐしてあげたいなとは思います。」(撮影:本社写真部)
「僕のお腹で、泣けばいい」。『婦人公論』誌上での、絶妙な切り口で答える人生相談が評判となり、『純烈 人生相談室』を上梓した『純烈』リーダーの酒井一圭さん。2007年にグループを結成、18年から3年連続で紅白歌合戦に出場。21年7月には明治座の座長公演、秋には『スーパー戦闘 純烈ジャー』が全国上映と、快進撃を続けている。リーダーにしてプロデューサーでもある酒井さんに聞く、純烈、家族、そして自分についての話。(構成=岡宗真由子 撮影=本社写真部)

「純烈」は悩み相談からはじまった

悩み相談が好評、と言っていただくのはありがたいんですけど、頼りにされ過ぎても困ります(笑)。僕は本当に「適当」で「いい加減」な人間ですから。「純烈」になるまでは、どうしようもなく不安定な人生を歩んできました。

今、みんなコロナ禍で仕事がなくなったりして悩んだり落ち込んだりしてるけど、僕はもともとそうだったから平気で。人は「不安定の先輩」に話を聞きたいものなのかな。

僕から見ると、世間の人は本当に真面目なので、悩んでいる人の心をほぐしてあげたいなとは思います。父親がとても穏やかで真面目な人だったので、それを超えようと思ったらコツコツ勉強するしかなかった。同じような人生じゃ敵わないなって悟って、それからは好き好んで不安定な人生を送ってきました。

なのに、小さい頃から、なぜかみんな、僕に自分のことを話してくれるんです。実は「純烈」を結成する時も、メンバーの悩みを相談しているうちにそうなったというか。

それぞれの収入とか夢、現状への不満も知っていたので、まとめるのに役立ちました。それぞれの欲望を叶えられるように、何をすればいいのか、無駄なものは削ぎ落としながら、目標に向かって頑張ろうと。