明るい表情が印象的な人の周りには、自然と人が集まるもの。一方、口角が下がり暗い表情の人は、どことなく近寄りがたい雰囲気に。長年のクセも、コロナ下のマスク生活でコリ固まった筋肉も日々のマッサージでゆるめることができるのです(構成=上田恵子 イラスト=seesaw.)

筋肉を使わないとどんどん老け顔に

マスク生活が長引くなか、「顔が老けた気がする」「口角が下がってきた」という声をよく耳にします。原因は、人と会って話す機会が減り、表情筋を動かさなくなってしまったため。そして、マスクで圧がかかり、筋肉が常に押されていることも原因の一つに挙げられるでしょう。

こんな軽いマスクで圧力なんて……とビックリする方もいらっしゃいますが、たとえばただ笑顔をつくるのと、自分の手を軽く顔に添えてから表情を動かすのとでは、抵抗が全然違うと感じませんか? それと同じで、マスク一枚でも継続的に着けていれば、顔の筋肉に影響を与えます。そして、この状態が続くと筋肉は衰えてコリ固まり、うまく動かせなくなるのです。とくに頬の筋肉や上唇を持ち上げる筋肉を使わずにいると、口角が下がり、鼻の下が伸びて、顔が左右に広がるため、ほうれい線が深く入った平面的な顔、いわゆる《老け顔》になります。

また、コロナ下の生活でストレスがたまり、無意識のうちに歯を食いしばっている人が増えているようです。歯を食いしばると、アゴ周辺の筋肉がコリ、口元の動きが悪くなります。それによって頬骨が下に引っ張られ、頬の一番高い位置が下がって、老け顔を加速させることに。

いくら良い化粧品を使って若々しさを保とうとしても、表情筋が衰えていてはじゅうぶんな効果は期待できません。ただでさえマスクで覆われている時間が長く、表情をつくりにくくなっているいまは、普段以上に意識して顔の筋肉を動かすことが重要です。まずはベースとなる、筋肉をほぐし整えることから始めましょう。