普段メイクの顔に髭…
さて、話は戻ります。
初めてつけるとなった時、上級生の方が
「髭を稽古場でつけて経験してみてはどうか」と
アドバイスしてくださいました。
皆さん、想像してみてください…。
稽古場でのわれわれは、普段のナチュラルメイクなわけで
いわゆる「宝塚メイク」は舞台でしか披露いたしません。
宝塚メイクというものは
大きな舞台と豪華なお衣装、壮大な装置、迫力のある音響、
そして鬘など、すべてがそろって成り立つものだと思うのです。
ですので、稽古場で髭をつけるとなれば、
普段の可愛らしい? お顔に髭をつける事になります。
そう、見た目の違和感が生まれます。
そうなるであろうと容易に想像できましたが、せっかくいただいた先輩のアドバイス。
私自身もつけてみたかったのもあり、装着してみました。
するとどうでしょう。
想像を遥かに超えて、素顔でもなかなか似合うではありませんか。
うっとり…はいたしませんでしたが
あー私は髭の顔なんだ…と自覚した3年目の夏でした。
それからというもの、数々の髭をつけていろんな人生を演じてきました。
長年連れ添った髭とのお別れはできず、
今後の人生でまったく役に立つことはないであろう自前の髭を
今も大切にしまっています。
次回は「実直な人 珠城りょうさん」のお話です。
※次回の配信は、8月18日(水)の予定です
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