もしかして猫って可愛いだけ?

「クティ、おばあちゃん重たいって。おりなさい」
と娘が言う。
「おばあちゃんて、誰?」

「ママが猫のおばあちゃん」
「お母さんでしょう」

「私が猫のママだから、ママはおばあちゃんだよ」
「おばあちゃんは嫌だな」

いつも一緒のふたり

「仕方ないよ」
「仕方ないことはないでしょう」

「ママ、猫の前でケンカはやめようよ」
「…」

「この子たち、かわいそうだから」
「…」

「ねーあんたたち、ママとおばあちゃん仲良いほうがいいよね〜」
「あ、そう」

すっかり娘のペースで毎日は進んでいる。

わたしが地方へ行く時は、近所の方がお世話をしてくれる、有り難い環境である。
3年前は、いちいち気になっていた絨毯での爪研ぎも、ぼろぼろになった壁紙やカーテンも気にならなくなった。

うんちをしたあとに、おしりを絨毯にこすりつけて拭いているが、見逃してあげることもできるようになった(さすがおばあちゃん)。

念願の「猫のいる暮らし」を満喫中

もはや2匹がいない生活は考えられないし、家族。
「猫と暮らすというのは可愛いだけじゃないのよ」
と娘に言い聞かせていたわたしだが、
もしかして猫って可愛いだけなんじゃないか、と思う今日この頃である。

青木さんの連載「48歳、おんな、今日のところは「●●」として」一覧

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10月20日から白井晃 演出の「Home I'm Darling ~愛しのマイホーム~」(シアタークリエなど)に出演する。


青木さやかさん自身が朗読して作成した単行本『母』のオーディオブックが配信開始されました。
https://www.audible.co.jp/pd/B097T243BN