ひざ軟骨のすり減りや肩関節の癒着が原因の場合も

腰椎の体操でひざの痛みが緩和しない場合、その9割は加齢や過体重によるひざ軟骨のすり減りが原因、と銅冶先生。

「一度失われたひざ軟骨は再生できませんが、ひざ関節の動きを良くすることで痛みを軽くできます」

また、頸椎の体操で五十肩に効果を感じない場合は、肩関節自体のトラブルが考えられるそう。

「五十肩の原因は、まだはっきり解明されていません。ただ、肩は日常生活で大きく動かすことが少ないため、靭帯や腱が硬くなって炎症を起こしたり、肩関節が癒着して伸びにくくなったりしがちです。そうしたことが影響して、ある日突然、激しい痛みを感じ、腕が上がらなくなると考えられます」

強い痛みがある間は安静が必要ですが、いつまでも動かさないと、肩まわりの組織がますます硬くなってしまうことに。

「肩を動かせる程度まで痛みが和らいだら、曲げ伸ばしをして、痛みを改善しましょう」

次ページからは、具体的な体操の方法を紹介します。

なお、今回紹介した各種体操を1週間程度続けて改善が見られない場合は、整形外科の受診を。