2020年8月、入院先で長女の恵美里さんと

私の父、三浦敬三もまたプロスキーヤーでした。父は大好きなスキーを楽しむために日々の健康に気を使い、101歳まで長生きした。しかも亡くなる少し前まで元気で、99歳の時にはフランスのモンブランでスキー滑走をしています。

父の時代は百寿者の数も限られていましたが、今や人生100年時代と言われていますよね。もし仮に私も100歳まで生きるとするなら、まだ多くのことに挑戦する時間が残されているのではないか。父の姿を見て、そう考えたのです。

以来、生活習慣を見直して体も鍛え直しました。そして70歳を過ぎてから世界最高峰のエベレストに3度登頂。2年前、86歳の時には、南米最高峰のアコンカグア登頂にも挑戦しました。

私はいつも最初に大きな目標を立ててから、それを達成するための小さな目標を立て、少しずつ前に進んでいくようにしています。

たとえば、今回病気で倒れる前の大きな目標は、「90歳で4度目のエベレスト登頂」でした。それを実現させるために、まず両足首に2kgずつ重りを巻いて歩行訓練を開始し、その重さに慣れたら負荷を少しずつ大きくしていく、というように。